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国民機起動音発生装置 PiPo Ver.4

初出:2006/08/16

概要

「国民機起動音発生装置 PiPo Ver.4」は、AT互換機に組み込んでその起動時に「ピポッ」というPC-9801のあの音を鳴らすためのジョークハードウェアです。

長さ調整機能により ピポッにも 古めの98の ピーポーにも k6-IIIなんかを積んだ時の ピョッにも できます。

PiPo Ver.4 C70頒布版 説明書(PDF)

動作内容

プログラム

電源ON時の+5V立ち上がりと共に動作開始。2kHz(ピ)と1kHz(ポ)の矩形波を発生します。発音前に長さ設定用VRによる電圧を10bitでA/D変換し、その値を発音する長さとします。

発音終了後に指定時間待機します。その際の待機時間は、無音時間設定用VRによる電圧を10bitでA/D変換した値×10ms(約0〜10秒)です。

待機時間経過後に音声スルーモードに移行します。テストボタンが押されるとスルーモードを抜けて最初に戻ります。

回路

PIC12F675が全ての動作を取り仕切っています。

PICのポートではスピーカを直接駆動できないため、トランジスタを介して駆動します。一種の定電流回路となっていて、ボリュームで音量を調整できるようになっています。

回路

Eagle用データ

PiPo4_eagle_data.zip

万能基板で組む場合は適当に工夫して下さい。

主要部品
PIC

PIC12F675。プログラムを変えれば他のことも色々できるはず

R1

電流制限用。1W酸化金属抵抗、33Ω

R2

ベース抵抗。炭素皮膜、100Ω(割と適当)

R3

入力保護。炭素皮膜1kΩとか

VR1,VR2

設定用。0.1W 10kΩ

VR3

電流制限用電圧生成。0.1W 500Ω

S1

テスト発振指示。タクトスイッチ

Diode

逆起電力吸収。適当なダイオード

Q

電流増幅用。2SC2120。定格電流と許容損失に留意すれば他のも可

C1

パスコン。そこそこの電解コンデンサ

C2

パスコン。チップセラミックコンデンサ 0.1uFぐらい

秋月電子通商千石電商で部品は揃います。

プログラム

PIC12F675用

応用

PiPoの基板には

があり、PICのプログラム次第で色々なものになるはずです。(「はず」なのは、2006年8月15日現在試していないから)

出力はそのままでリレーぐらいは駆動できます。トランジスタを変えれば小さなモーターぐらいは回せるでしょう。

PiPoではBEEPスルー用入力を単純なデジタル入力として使っていますが、A/D変換できるポートですのでアナログ入力も可能です。

以下は、他の用途に使いやすいようにしてみた基板パターンです。(PiPo4_eagle_data.zipに含まれています)

注意

当記事は正しいことを書くように心がけて記述してはおりますが、 勘違い・間違い・うっかりミスなどが混入しているおそれがあります。 当記事を参考にして行った工作などの結果について、 筆者:爆竹銃はいっさい責任を持ちません。

本記事の内容(回路・プログラム含む)の利用(改変しての利用、一部分の流用、大量生産しての販売、等々)には一切の制限を設けません。何かの役に立つならご自由に使って下さい。ただし、繰り返しますがその結果について筆者:爆竹銃は一切の保証をしません。

当記事の内容に間違いなどがありましたら 掲示板にて報告していただけると幸いです。

何か質問などがありましたら 掲示板に書き込んでいただければ、気がつき次第お返事いたします。

履歴・著作

2006/08/16:公開

@自分自身のためのものづくり by 爆竹銃